解説動画
part2で学ぶこと…
力のモーメントの解法パート2として今回はやっていきたいと思います。
先回はO点に力が一つしかかからないバージョンでした。
でも考えてみてください。
構造設計というのは建築物にかかる力について計算し、どれぐらいの強度で作ればいいのかを確かめるという分野です。
建築物だけではありませんが、この宇宙の物理法則から考えると力を一方方向からしか受けないなんてことはありません。
人間の体もそうですよね。
皆さんも気づいていないかもしれませんが、普段、重力や風圧力、気圧など多くの力が体にかかっているのです。
建築物のような大きなものになれば、かかる力の種類も多いですし大きな力がかかっています。
構造計算ではそれをすべて包括して計算しなければなりません。
ということで、今回は力が二つ以上かかった場合の力のモーメントについて考えたいと思います。
力のモーメントの解法
では二つ以上かかってくる場合はどうやって計算すればよいのでしょうか?
まず力のモーメントの公式を確認しましょう
公式は先回と同じです。
計算式は基本変わりません。
二つ以上力がかかってくる場合はそれぞれのモーメント力を出してそれを足してあげます。
…強いて変わったところを上げるとするなら計算量でしょうか…
がんばって解いていきましょう!
では例題から考えてみます。
力のモーメント 例題
下の図からO点にかかるモーメント力を求めなさい。
力のモーメント 解説
まずはP1がかけるモーメント力を求めます。
P=20,l=300なので
20×300=6000N・mm
P1はO点を反時計回りに回すので
M=-6000N・mm
次はP2がかけるモーメント力を求めます。
P=15,l=100なので
15×100=1500 N・mm
P2はO点を時計回りに回すので
M=1500 N・mm
それぞれを足して
-6000+1500=-4500
よってO点にかかるモーメント力は
M=-4500 N・mm
となります。
単位と符号を間違えないように気を付けましょう!
力の数が増えると少しめんどくさいかんじがしますね。
でも、一つ一つの計算は簡単なので落ち着けば、力が多くなったとしても計算していくことができます。
宿題
次の図を見てO点にかかるモーメント力を求めなさい。
宿題の答えは次の記事「意外と身近にある現象の偶力!どういうものなのか徹底解説!」に書いてあります。
力のモーメントとは?わかりやすく解説!part1の宿題の答え
P=40N ,l=0.5mなので
40×0.5=20N・m
PはO点を反時計回りに回すため符号は負
よってM=₋20N・m
となります。
皆さんできましたか?
符号、単位などを変えてみたのでそこに引っかかってしまった方もおられるかもしれません。
でも大丈夫!
ここで引っかかったことで本番では間違えないと思います!
ぜひ頑張ってください!